宅建試験過去問題 平成30年試験 問49

問49

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
  2. 台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。
  3. 大都市の大部分は低地に立地しているが、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。
  4. 低地の中で特に災害の危険度の高い所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の低い所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。

正解 4

問題難易度
肢17.8%
肢29.1%
肢37.3%
肢475.8%

解説

  1. 適切。山麓部は、宅地としての利用に適していますが、地滑りによってできた地形は、斜面倒壊の危険度が高い場合があります。
  2. 適切。台地の上の浅い谷は、集中豪雨時などに一時的に洪水流の流路となったり、下流側に盛土などがあるとそれに遮られて浸水したりすることがあるので注意を要します。
  3. 適切。大都市の大部分は低地に立地しています。低地は軟弱な土が堆積していることが多く、自然災害に脆弱なことが多いため、注意する必要があります。
  4. [不適切]。扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等は災害の危険度は低いですが、沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等は災害の危険度が比較的高いです。
したがって不適当な記述は[4]です。