宅建試験過去問題 平成15年試験 問28

問28

固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 年度の途中において土地の売買があった場合の当該年度の固定資産税は、売主と買主がそれぞれその所有していた日数に応じて納付しなければならない。
  2. 固定資産税における土地の価格は、地目の変換がない限り、必ず基準年度の価格を3年間据え置くこととされている。
  3. 固定資産税の納税義務者は、常に固定資産課税台帳に記載されている当該納税義務者の固定資産に係る事項の証明を求めることができる。
  4. 固定資産税の徴収方法は、申告納付によるので、納税義務者は、固定資産を登記した際に、その事実を市町村長に申告又は報告しなければならない。

正解 3

問題難易度
肢18.9%
肢210.0%
肢371.4%
肢49.7%

解説

  1. 誤り。固定資産税の納付義務者は、原則として1月1日現在の所有者です。よって、年度の途中において土地の売買があった場合でも1月1日現在の所有者に納付義務があります。実務上は売主買主公平の立場から日数で按分計算し、買主が売主に残り期間分の金額を支払う方法がとられていますが、法律上の規定ではありません。
  2. 誤り。固定資産税における土地の価格は、原則として基準年度の価格を3年間据え置くこととされています。ただし、地目の変換やこれに類する特別の事情で前年度と著しく相違する場合、又は固定資産税の課税上著しく均衡を失すると市町村長が認めた場合には、変更されることもあります(地方税法349条2項、同3項)。
  3. [正しい]。市町村長は固定資産税の納税義務者や使用収益する者等からの請求があったときは、固定資産課税台帳の記載事項についての証明書を交付しなければなりません(地方税法382条の3)
  4. 誤り。固定資産税は申告納付方式ではなく賦課課税方式です。固定資産課税台帳に登録された事項に基づいて市町村が納付税額を計算し、納税者に通知するので、納税者は固定資産の登記事実を申告・報告する必要はありません。
したがって正しい記述は[3]です。