宅建試験過去問題 平成12年試験 問50

問50

建築物に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 組積造の建築物のはね出し窓又は はね出し縁は、鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならない。
  2. 鋳鉄は、曲げ、引張り等の強度が低いため、建築物の材料としては一切使用してはならない。
  3. 木造建築物の継手及び仕口は、外部に露出しているため意匠の面を最も重視しなければならない。
  4. 木造建築物の柱は、張り間方向及びけた行方向それぞれについて小径を独立に算出したうえで、どちらか大きな方の値の正方形としなければならない。

正解 1

問題難易度
肢149.1%
肢214.2%
肢317.4%
肢419.3%

解説

  1. [正しい]。組積造の建築物のはね出し窓又は はね出し縁は、鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強する必要があります(建築基準法令57条4項)。
    組積造のはね出し窓又は はね出し縁は、鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならない。
  2. 誤り。鋳鉄は、曲げ、引張り等の強度が低いですが、建築物の材料として一切使用してはならないという規定はありません(建築基準法令64条2項)。炭素が含まれているため、上述に加え、鉄に比べて溶けやすい等、特徴がある素材です。
    鋳鉄は、圧縮応力又は接触応力以外の応力が存在する部分には、使用してはならない。
  3. 誤り。木造建築物の継手及び仕口は、外部に露出しているからという理由で意匠の面を最も重視しなければならないわけではありません(建築基準法令47条1項)木造建築物の継手及び仕口については、緊結(しっかり結合)していることを重視する必要があります。
    構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。この場合において、横架材の丈が大きいこと、柱と鉄骨の横架材とが剛に接合していること等により柱に構造耐力上支障のある局部応力が生ずるおそれがあるときは、当該柱を添木等によつて補強しなければならない。
  4. 誤り。木造建築物の柱は、張り間方向及びけた行方向それぞれについて小径を独立に算出したうえで、柱の用途に応じて一定以上の割合にする必要があります(建築基準法令43条1項)。どちらか大きな方の値の正方形としなければならないという規定はありません。
したがって正しい記述は[1]です。