建築基準法(全55問中36問目)

No.36

建築基準法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
平成21年試験 問19
  1. 高度地区内においては、建築物の高さは、高度地区に関する地方公共団体の条例において定められた内容に適合するものでなければならない。
  2. 認可の公告のあった建築協定は、その公告のあった日以後に協定の目的となっている土地の所有権を取得した者に対しても、効力がある。
  3. 商業地域内にある建築物については、法第56条の2第1項の規定による日影規制は、適用されない。ただし、冬至日において日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせる、高さ10mを超える建築物については、この限りではない。
  4. 特別用途地区内においては、地方公共団体は、その地区の指定の目的のために必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、法第48条の規定による建築物の用途制限を緩和することができる。

正解 1

問題難易度
肢138.6%
肢29.3%
肢321.9%
肢430.2%

解説

  1. [誤り]。高度地区内の建築物の高さは、高度地区に関する都市計画の内容(最高限度・最低限度)に適合していなければなりません(建築基準法58条)。本肢は「地方公共団体の条例において定められた内容」としているため誤りです。
    高度地区内においては、建築物の高さは、高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならない。
  2. 正しい。認可等の公告のあった建築協定は、公告日以後にその建築協定区域内の土地の所有権を取得した者に対しても効力を有します(建築基準法75条)。
    第七十三条第二項又はこれを準用する第七十四条第二項の規定による認可の公告(次条において「建築協定の認可等の公告」という。)のあつた建築協定は、その公告のあつた日以後において当該建築協定区域内の土地の所有者等となつた者(当該建築協定について第七十条第三項又はこれを準用する第七十四条第二項の規定による合意をしなかつた者の有する土地の所有権を承継した者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。
  3. 正しい。原則として、商業地域・工業地域・工業専用地域内にある建築物については、日影規制の適用はありません。ただし、上記3地域内であっても、冬至日において日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせる高さ10mを超える建築物には、建築物単位で日影規制が適用されます(建築基準法56条の2第4項)。
    対象区域外にある高さが十メートルを超える建築物で、冬至日において、対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして、第一項の規定を適用する。
    冬至日において、法第56条の2第1項の規定による日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせるものであっても、対象区域外にある建築物であれば一律に、同項の規定は適用されない。R5-18-4
  4. 正しい。特別用途地区内においてその地区の指定の目的のために必要と認める場合、地方公共団体は、国土交通大臣の承認を得た上で、条例により用途制限を緩和することができます(建築基準法49条2項)。
    特別用途地区内においては、地方公共団体は、その地区の指定の目的のために必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、前条第一項から第十三項までの規定による制限を緩和することができる。
    特別用途地区内においては、地方公共団体は、その地区の指定の目的のために必要と認める場合は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、法第48条第1項から第13項までの規定による用途制限を緩和することができる。R2⑫-18-2
    特別用途地区内においては、地方公共団体は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、法第48条の規定による建築物の用途制限を緩和することができる。H26-18-3
したがって誤っている記述は[1]です。