宅建試験過去問題 令和6年試験 問50

問50

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. ラーメン構造は、柱を鉛直方向、梁を水平方向に配置し、接合部を強く固めた構造である。
  2. ブレース構造は、柱や梁などで構成された四角形の対角線上に部材を入れた構造である。
  3. ブレース構造は、骨組全てに用いることが多く、ラーメン構造など他の構造と併用することはない。
  4. 壁式構造は板状の壁と床を箱形に組み、建物とする構造で、原則として、柱や梁は用いない。

正解 3

問題難易度
肢15.8%
肢25.5%
肢374.4%
肢414.3%

解説

  1. 適切。ラーメン構造は、柱と梁を強固に接合し、地震や風などの水平荷重に対する耐力を高める構造です。柱は鉛直方向、梁は水平方向に配置されるのが一般的で、接合部を剛接にすることで、より一体的な構造として機能します。「ラーメン」とはドイツ語で枠の意味です。
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  2. 適切。ブレース構造は、建物の剛性を増すために、四角形のフレームの対角にブレース(斜材)と呼ばれる補強材を加えた構造です。この斜材により建物が横方向に変形するのを防ぎ、地震や風などの横方向の力に対して強度を持たせます。水平荷重に強く、柱や梁を小さくできるメリットがありますが、間取りや窓の位置に制約が生まれるデメリットもあります。
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  3. [不適切]。ブレース構造は、建物のすべての骨組みに適用されることは稀です。基本は一部の補強として採用され、ラーメン構造などの他の構造と併用されるケースが多く見られます。
  4. 適切。壁式構造は、壁と床を一体化して耐力壁とし、柱や梁を使用しないことが基本です。これにより、面で建物の剛性を高め、地震などに対しても強度を確保することが可能です。
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したがって不適切な記述は[3]です。