宅建試験過去問題 令和2年12月試験 問50

問50

建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 基礎は、硬質の支持地盤に設置するとともに、上部構造とも堅固に緊結する必要がある。
  2. 木造建物を耐震、耐風的な構造にするためには、できるだけ建物の形態を単純にすることが適切である。
  3. 鉄骨造は、不燃構造であり、靭性が大きいことから、鋼材の防錆処理を行う必要はない。
  4. 近年、コンクリートと鉄筋の強度が向上しており、鉄筋コンクリート造の超高層共同住宅建物もみられる。

正解 3

問題難易度
肢12.7%
肢27.5%
肢387.1%
肢42.7%

解説

  1. 適切。基礎は固い地盤に設置するとともに、上部の土台や柱と堅固に緊結する必要があります。
  2. 適切。細長い建物や幅に対して背の高い建物等、複雑な形態や特殊な形態だとの局所的に地震力・風圧力が加わることになるため、できるだけ単純な形態にした方が耐震、耐風的な構造となります。
  3. [不適切]。鉄骨造は、不燃構造であり靭性が大きいという前半の記述は適切ですが、錆による腐食劣化があるので防錆処理が必須です(建築基準法令37条)。
    構造耐力上主要な部分で特に腐食、腐朽又は摩損のおそれのあるものには、腐食、腐朽若しくは摩損しにくい材料又は有効なさび止め、防腐若しくは摩損防止のための措置をした材料を使用しなければならない。
  4. 適切。従来は鉄筋コンクリート造(RC造)では30階建て程度までが限度で、超高層共同住宅建物は鉄骨造(S造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)が一般的でした。しかし、近年はコンクリートと鉄筋の強度向上により、超高層共同住宅建物でも鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されるようになってきました。
したがって不適当な記述は[3]です。