土地の形質・地積・地目及び種別(全26問中1問目)

No.1

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
令和5年試験 問49
  1. 自然堤防の後背湿地側の縁は、砂が緩く堆積していて、地下水位も浅いため、地震時に液状化被害が生じやすい地盤である。
  2. 谷底低地に軟弱層が厚く堆積している所では、地震動が凝縮されて、震動が小さくなる。
  3. 1923年の関東地震の際には、東京の谷底低地で多くの水道管や建物が被害を受けた。
  4. 大都市の近郊の丘陵地では、丘を削り谷部に盛土し造成宅地が造られたが、盛土造成に際しては、地下水位を下げるため排水施設を設け、締め固める等の必要がある。

正解 2

問題難易度
肢17.3%
肢280.8%
肢36.1%
肢45.8%

解説

  1. 適切。後背湿地(こうはいしっち)は、自然堤防の後方に形成される湿地帯です。洪水によって繰り返し泥水が運ばれたことにより細かい砂が堆積していて、水はけが悪いため、地震時には液状化のリスクが高い土地です。
  2. [不適切]。軟弱層が厚く堆積している所では、地震動が増幅されるため、震動が大きくなります。谷底低地(こくていていち)は、中流部において山地の間に形成される平坦な土地です。
  3. 適切。谷底低地や沖積低地は軟弱な土が堆積しているので、地震動が増幅されやすく、地震の被害が大きくなる傾向があります。1923年の関東地震の際には、水道管や建物の被害が谷底低地に多く見られました。
  4. 適切。盛土による宅地造成では、雨水や地表水によって崖崩れや土砂の流出するのを防ぐために、排水施設を設け、地表水等によって緩み等が生じないように、一定の厚さごとに締め固めなければなりません。
したがって不適当な記述は[2]です。