報酬関連(全23問中7問目)

No.7

宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)は、Bが所有する建物について、B及びCから媒介の依頼を受け、Bを貸主、Cを借主とし、1か月分の借賃を10万円(消費税等相当額を含まない。)、CからBに支払われる権利金(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないものであり、消費税等相当額を含まない。)を150万円とする定期建物賃貸借契約を成立させた。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
平成30年試験 問30
  1. 建物が店舗用である場合、Aは、B及びCの承諾を得たときは、B及びCの双方からそれぞれ11万円の報酬を受けることができる。
  2. 建物が居住用である場合、Aが受け取ることができる報酬の額は、CからBに支払われる権利金の額を売買に係る代金の額とみなして算出される16万5,000円が上限となる。
  3. 建物が店舗用である場合、Aは、Bからの依頼に基づくことなく広告をした場合でも、その広告が賃貸借契約の成立に寄与したときは、報酬とは別に、その広告料金に相当する額をBに請求することができる。
  4. 定期建物賃貸借契約の契約期間が終了した直後にAが依頼を受けてBC間の定期建物賃貸借契約の再契約を成立させた場合、Aが受け取る報酬については、宅地建物取引業法の規定が適用される。

正解 4

問題難易度
肢19.8%
肢213.7%
肢36.2%
肢470.3%

解説

  1. 誤り。貸借する物件が宅地または居住用ではない建物である場合、報酬の上限は、①借賃の1か月分+消費税、②権利金を売上代金としてみなして計算した報酬額のいずれか高い金額になります(報酬告示6)。
    ①借賃の1か月分+消費税
    10万円×1.10=11万円
    ②権利金を売上代金としてみなして計算した報酬額
    売買代金が200万円以下であるときの報酬額の計算式は「売買代金×5%+消費税」なので、Aが依頼者の一方から受け取れる上限額は「150万円×5%×1.10=8万2,500円」
    ※本問はB・C双方から依頼を受けているので、それぞれから8万2,500円を受け取ることができます
    ①では一方から11万円を受け取ると他方からは1円も受け取れません。②だとB・Cそれぞれから8万2,500円を受け取れることになります。よって、双方からそれぞれ11万円を受け取ることはできません。
  2. 誤り。貸借する物件が居住用建物である場合には、権利金を売買代金とみなして報酬金額を計算することはできません(報酬告示6)。よって、借賃1月分+消費税で計算した「10万円×1.10=11万円」が報酬限度額となります。
  3. 誤り。報酬額の上限とは別に受領することができるのは、依頼者の依頼によって行う特別の広告や物件調査の料金に限られます。よって、依頼に基づかない広告について別途広告料金を請求することはできません(報酬告示9)。
  4. [正しい]。定期建物賃貸借では契約の更新がないため、終了後の再契約は新規契約として扱われます。この新規契約を媒介等した宅地建物取引業者が受け取る報酬も、宅建業法の規定に従うこととなります(解釈運用-第46条第1項関係)。
    定期建物賃貸借の再契約に関して宅地建物取引業者が受けることのできる報酬についても、新規の契約と同様に昭和45年建設省告示の規定が適用されることとなる。
したがって正しい記述は[4]です。