民法の規定及び判例(財産法) (全183問中78問目)

No.78

保証に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
出典:平成22年試験 問8
  1. 保証人となるべきものが、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。
  2. 保証人となるべき者が、口頭で明確に特定の債務につき保証する旨の意思表示を債権者に対してすれば、その保証契約は有効に成立する。
  3. 連帯保証ではない場合の保証人は、債権者から債務の履行を請求されても、まず主たる債務者に催告すべき旨を債権者に請求できる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又は行方不明であるときは、この限りではない。
  4. 連帯保証人が2人いる場合、連帯保証人間に連帯の特約がなくても、連帯保証人は各自全額につき保証責任を負う。

正解 2

解説

  1. 正しい。保証契約は、債権者と保証人間の契約です。
    よって、主債務者の委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立します。
  2. [誤り]。保証契約は、書面又は電磁的記録でする必要があります。口頭で意思表示をしただけは有効となりません(民法446条2項・3項)。
    2 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
    3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。
  3. 正しい。保証人は催告の抗弁権を有しているため、まずは主たる債務者に催告するよう求めることができます。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又は行方不明であるときは、この限りではないと規定されています(民法452条)。
    債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又はその行方が知れないときは、この限りでない。
  4. 正しい。連帯保証人には分別の利益がないため各自全額につき保証責任を負います(大判大6.4.28)。
    連帯保証人は保証人間に連帯の特約がなくても、分別の利益を有しない。
したがって誤っている記述は[2]です。