民法の規定及び判例(財産法) (全183問中14問目)

No.14

Aは、中古自動車を売却するため、Bに売買の媒介を依頼し、報酬として売買代金の3%を支払うことを約した。Bの媒介によりAは当該自動車をCに100万円で売却した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
出典:平成29年試験 問5
  1. Bが報酬を得て売買の媒介を行っているので、CはAから当該自動車の引渡しを受ける前に、100万円をAに支払わなければならない。
  2. 当該自動車に隠れた瑕疵があった場合には、CはAに対しても、Bに対しても、瑕疵担保責任を追及することができる。
  3. 売買契約が締結された際に、Cが解約手付として手付金10万円をAに支払っている場合には、Aはいつでも20万円を償還して売買契約を解除することができる。
  4. 売買契約締結時には当該自動車がAの所有物ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。

正解 4

解説

  1. 誤り。通常は、引渡しと代金の支払いは同時に行います(同時履行)。よって、本件の場合も同様に、Aから自動車の引き渡しを受ける際に代金を支払います。(民法533条
    双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。
  2. 誤り。瑕疵担保責任に基づく請求をすることができるのは、売主に対してです。よって、媒介したBに対して請求をすることはできません。(民法570条
    売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。
  3. 誤り。いつでも解除することができるわけではありません。当事者の一方が契約の履行に着手した後は、解除をすることができなくなります。よって本記述は誤りです。(民法557条
    買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
  4. [正しい]。他人物売買であっても契約自体は有効に成立します。(民法560条
    他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。
したがって正しい記述は[4]です。